セッション

セッション初心者から中級者へ進むために必要な事

2017/07/15

ジャズのセッションで大事なのは、「次の展開を予測していること」。初心者の方々の多くが、ここがまったく出来ていないことが多いです。
ソリストが、またはテーマを取っている方が、次にどうくるであろうかと予測していること。例えば、ソロのフレーズだったら、「盛り上げてロングトーンに持っていきたそう」とか「もっとトリッキーに、リズムを崩したそう」とか。または「バラードだからソロ半分で終えそうだな」とか、もっとシンプルに「次のコーラスもソロやりたそうだな」...とか。

自分が何を弾くかという技術論的な事よりも、こちらの予測の方がはるかに大事です。というか、ここらへんの駆け引きだとか感情のやりとりを、即興で行い、そして時に変化していくことが、ジャズを演奏する醍醐味だったりします。そしてこれが無いと、単なる「形だけのジャズ」「ジャズっぽいだけの演奏」で終わってしまうのです。私はここら辺を理解しているか否かが、初心者と中級者を画す分水嶺のひとつであると考えています。

もちろん簡単には手に入りません。
次の展開を予測するためには、自分の腕を磨くということよりも(それはもちろん個人個人でやるべきですが)、セッションなどの場で「他人の音を聴く」ということを常に意識していることが必要です。むやみやたら予測しているのではなく、その他人の演奏から次の兆候・欲求を聴きとるのです。最初はまったくわかりませんが、常にそういった意識付けを自分に課すことにより、よくある展開を覚え、予測し、またフレーズを聴きとる「耳」も良くなってくるのです。自ずと、自分がどういう演奏で答えればよいかも見えてきます。これは本には書いてありません。

「セッションをする」ということはこういうことなのです。
私もけっこう長いこと「初心者セッション」に関わってきましたが、皆さんにお伝えすべきことは、まずここなだと思い至っております。

何やら難しい話に聴こえるかもしれませんが、私のセッションにいらしていただいている方々は、皆さん技術も大分上がっていらしていて、もう次へのステップを踏む段階にきていらっしゃいます。皆さまが早く次のステップに移られ、もっともっと演奏する事を楽しんで頂けることを心より願っております!是非頑張ってくださいませー!!

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