本日お休みにつき、朝練は4時間予約していました。こちらの二本持って行って基礎練や音の研究、ライブの曲練などもしていたら時間足りなくなったので一時間延長~。

向かって左のYairiのエレアコベース(YSB-1)は、購入時にすでに多少のカスタマイズをしていましたが(ポジションマークの位置変更・ブラックナイロン仕様)、ボリュームとトーンも後から増設しています。使い心地も素晴らしくて、主に歌伴やドラムや打楽器系がいないときのジャズなどで出番が多いです。
打楽器系がいないときって、低域を支えるエレベの音が丸裸になるんですよね。その時のソリッドベース(ジャズべとかプレべとか)などの「エレキベースの丸裸の音」は、ピアノなどの生楽器と比べて、ちょっとクォリティが下がると思っているのです。ちょっと言い方がアレなのですが、エレキベースは打楽器と共存した時にこそ、もっとも威力を発揮する楽器と思っています。打楽器がいることによって、「電気的にするどく立ち上がり過ぎる音のエッジ」や、「ガチャガチャいう音楽的じゃないまったくふくよかさを伴っていない針金みたいな高音域」などが良い感じにマスキングされ、または打楽器と混じり合って、音の芯の部分だけがなまめかしく聞こえるんですよね。この「マスキング」がポイント。打楽器無しにエレキベース一本で低域を支えている時には、これがないので、他の楽器と自然と一体化した音楽になりにくいんですよねぇ。まぁ、私の技術不足でもあるし、音楽の種類にもよるし、例えばライブ中の1~2曲だったらそれでもありなのですが。
これが、特にジャズ系の歌のライブのような、主にアコースティックな雰囲気を求められる感じにはどうにも合わず、結果、エレアコベースのような生の倍音やテクノイズ(演奏時に発する楽器からの楽音以外の音)をたくさん含んだ音で聴かせられる楽器に今は落ち着いているのです。これはこれでひとつの形として私のスタイルです。ではなぜ、例えば先週のトリオでのライブ(Tp Pf Bassの編成)の時など、あまり人前で持ち出していないのか?は後ほど述べますね。
(※テクノイズに関して、例えばコントラバスが発するバチバチといった音は音楽的に聞こえるのですが、エレベの高域がガチャガチャいってる音は私にはあまり音楽的には聞こえません。これはノイズ自体が倍音構成や楽器の鳴りをどこまで含んでいるかの問題のように考えています。つまりコントラバスでは、ノイズすら楽器本体の鳴りが生み出す低域から高域まで含んだ豊かな音であるのに対し、エレベのガチャガチャは高域だけがピックアップで増幅された木の鳴りとはほとんど関係ない音だからなのかと。)
ちなみにスラップ奏法とかも打楽器なしでは、威力が半減します。唯一、曲を通してほとんど生のスラップに近い音像でかっこよいと思ったのは、ちょっと古いけど、ギタリストのケビンユーバンクス(Kevin Eubanks)のアルバム「kevin eubanks face to face」でのマーカスミラーのこちらの演奏。とはいえこちらもパーカッションや他の楽器もけっこういろいろ入ってますけどね。曲を通してこれら他の楽器なしでエレベサウンドだけではきついでしょうね。
このアルバム「Face to Face」は面白くて、B面はロンカーターとのデュオがメインなんですよね。A面はマーカス(エレベ)、B面はロンカーター(コントラバス)とのデュオ、という構造で作られたアルバム(だったはず)。A面B面なんて、今時の高校生に言っても、なんだそりゃ?っていわれそうですがw
そんなギタリストとベーシストとのデュオを中心としたアルバムなのですが、他の曲も聴いていただくとわかりますが、コントラバスとの共演の曲はほとんど他の楽器が入ってないのです(薄くストリングが入っているアレンジもあります)。つまりそれだけで成立すると。エレベの曲と是非比較して聴いてみてください!
私達はジャズの現場では、たいていこのロンカーター役を求められるのですが、「これはエレベには実はあまり向いてないんだよぉ~」なんて言い訳はもちろん通用しません。なのでエレベ奏者はいろいろな現場でいろいろな研究をして自分なりのアプローチを考えているのですよね。私の場合はその一つの結論がエレアコベース、これは弾いていても楽しいです!これに対して何らかの回答を持っていないエレキベース奏者はこの分野でのお仕事はなくなっちゃうでしょうねぇ。実際コントラバスの方がかっこいいしw、ジャズっぽいですからね。普通はそちらの方が選ばれます。さて、私は大丈夫なのでしょうか(歌伴仕事少な.....)??
打楽器が無い編成でのエレアコベースは一つの帰結なのですが、なぜそんなに現場に持ち出していないのかと言うとですね。ひとつは、出来ることがわかってしまったから。少なくともこの手のジャズでの使い方に関して、ね。もっとこうした方がよいんじゃないかとか、こんなエフェクターを使ってまた違った感じにしてみよう、とかが出てこないんですよね。少なくともジャズ的なアプローチに関しては。むしろ、エレアコベースに関しては、もっと違ったジャンル・スタイルでの使い方の興味・可能性の方を感じてます。
そして、もうひとつはちょっと保守的すぎるなぁと思う事も少なくないからなんですよね。いや、そんなに悪いことではないけど、いわゆる古き良きモダンジャズの模倣の域を出ないなぁと思う事も少なくないんですよね。それを求めているお客様がほとんどであるので、もちろんそんなに逸脱する気もありませんが、やっぱり常に新しい可能性に目を向けていたいのですよねぇ。
とはいえ、初顔合わせの今週のストリングスでのライブにはエレアコベースメインで行くつもりです。ポップス系の曲はフレッテッドでというちょっと守りの陣容(予定)。二本持って行くとアンプは無理なのでこちらはあきらめてお店のでやりましょう。こっそり試してみようと思っていることもあるけど、基本は初対面に近い方々との演奏なので、守り重視でバランスよく。
ここら辺のバランスとる所が音楽家・研究者として私の「面白くないところ」なのかもしれませんねぇ。さてさて、12/6(土)吉祥寺ストリングスでの私の奮闘も是非観にいらしてくださいませ~!

あー、Stradiのことも書こうと思っていたけど、これはまた今度~!
明日はBreathのリハ!
追伸:打楽器が入っていない(またはそれに近い)、エレベを使ったアルバム。何か良いのご存じでしたらお教えくださいませ~!