トレーニング

真夏の炎天下とビバップ

またまた暑い一日でした。今日はちょっとだけ炎天下をベースを担いで歩く時間があったのですが、日傘なしでは歩くのさえちょっと無理な気温と日射しでした。先週あんな涼しかったのがウソみたい!この不規則な気候のせいか、体調崩されている方も多いようです。どうぞご自愛くださいませ!

歩いていたのはピアニストの福島剛氏と「練習」をやろうということになったので。ライブに向けた「リハ」ではありません。課題というか、それぞれが練習でやっている事を一緒にやってみたりするのですが、共通項としてあがるキーワードが「ビバップ」とか「コルトレーン」とか「パーカー」なのですね。これはきっと時代が変わってもそうなのでしょうね。未来に語り継がれるべき、ジャズの大いなる遺産・人物なのです。個人的にも、最近ここら辺をあらためて練習しているのは、その遺産にこれまであまりきちんと手を付けてなかったとの思いが強いからなのですが、まぁコルトレーンとか案の定メロディー性が希薄(笑)。いや、あるのだけど、テーマにしてもあきらかに「ソロがやりたいからテーマくっつけた」的なものが多いのです。これで昔イヤになっちゃったんですよねぇ~。そして、今やってもその印象はやはり変わらないという...。音楽的にもやたらゴリゴリしています。

ただ、これは聴く場合の話で、ひとたび演奏するとなると、高度な頭の中の演算処理、そして高速正確な技術処理が必要な、超人的な能力が要求される曲・テンポも少なくないのです。今でこそ、普通に演奏する人も増えていますけど、当時はひっくり返るほどの衝撃だったでしょうね。それぐらい、ビバップという音楽のもつ破壊力は凄まじいです。そして今に通じるジャズの本質的な部分を多くはらんでいると思っています。

ちょっと横道にそれますが、だからこそキレイ目でお洒落な、スマートなところからジャズの世界に入った方は、この手のビバップをやや苦手としています。聴く方も演奏する方も。どちらかというと汗臭く、泥にまみれた戦いの音楽なんですよね。ハーモニー(コード)がメロディの上位にすら位置しているのではないかというような極端な和声主義と、ズンズン進む軍隊の行進のようなリズム。恋とかロマンスとか美しい月とかメリーゴーランドとかじゃないの(笑)。ふわふわしているだけのイージーリスニングな音楽など、芯が無いと吹き飛ばしかねませんから。

 

いや、そんなビパップなのですが、練習するとやはり得るものが多いです。コード処理に関して言えば、もうこれだけやっとけばいいくらいです(もちろん厳密にはそれだけでは駄目ですけどね!)。そこにあらためて向かい合おうという趣旨の練習が今日なのですが、まぁ弾けない弾けない(笑)!なんていうか、ライブとかもたくさんこなしているから、それなりには弾けるんだけど、最後の一歩の正確性という点で、非常に雑。先人たちの足元にも及びませんねぇ~。まいったまいった。こんなのどんだけ練習すりゃバシッと弾けるんだ......???でもですね、なんだか心の奥底でニヤリとしている自分もいます。ひひひ、また面白そうな壁見つけたぞ~。これまでは出来る気がしなかったけど、今ならもういけそう~!的な。

今日は結構速めの曲などもやったのですが(バップはそれこそ♩=300とかもある世界なのです)、時間をかけて正確な自分を作りたいので、個人練では焦らずにやっていこうと思います。ゆっくり、でもきっちり弾くところから着実に。今なんとなく思っている「自分が到達したいレベル」まで、1年くらいかけてやっていこうと思っています。もちろんそれでは終わらないでしょうけどねぇ~。

 

スタート地点の恥をさらす意味でも、出来ているところとまったくダメなとこを確認する上でも、映像収録してあります。福ちゃんの了承も得ております。それぞれがそれぞれの課題に取り組みながら演奏している(ライブではない)、あくまでも練習動画です(いつもそうですけど)。興味おありの方は是非どうぞ~!さぁ、明日も...いやこれ書き終わったらまた練習だぁーっ!!

 

 

「Countdown1」John coltrane    (4'45")

 

Countdown2(3'57")

 

Moments Notice(約5分)

 

 

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